今年度の「教室生の体験記」のラストは、武蔵野美術大学グラフィックアーツ専攻からアニメーション、ゲーム背景美術制作会社に就職したS.Aさんです。当教室には大学3年の12月に入会されて、就職後の現在も通われています。
S.Aさんの体験記
大学に入学してから就職活動のための準備が必要と考えて、デッサンが制作できる場所を探して様々な教室の講座を受講して来ました。大学も3年生になり就職活動が本格化してからは、面接時に必携のポートフォリオ(作品ファイル)にデッサン作品が必要だったため、自宅からも程近いこの教室へ飛び込みで申し込みました。急なお願いにもかかわらず適切に対応していただき先生には大変感謝しています。今までは自宅や大学からもやや遠い教室の、しかも体験制作ばかりを受講してきたため、時間をかけてじっくり制作できる環境ではありませんでした。しかしこの教室は移動時間も少なく、落ち着いて集中的に制作に取り組むことができました。初回の課題では、モチーフの構造やパース、鉛筆の使い方など、今まで感覚だけでやってきた事を、改めて理解・吸収できました。また、見たものをそのままの形で写し取ると勘違いしていたのですが、画面の中でそのモチーフらしさが成立するよう、パースやトーンを利用して空間を表現するという事を学び、それは本当に目から鱗でした。また自画像デッサンでは肌や衣服の質感表現についても教えて頂き、今まで上辺や輪郭だけで捉えてきた自分の描き方の癖に気付く事も出来ました。絵を描くということについて、特にデッサンに対しては苦手意識が強かったですが、今では教室に行くと「今日もしっかり描こう!」という気持ちが湧いてきます。一年ちょっととまだ学ぶ事が不十分なまま就活を終えてしまった感がありますが、これまでの事を活かして仕事場でも応用していきたいと考えています。